【効能】
燥湿化痰、祛風止痙
1.多痰咳嗽、胸膈脹悶などの証に用いる。
天南星の燥湿化痰、温燥の性質は半夏より強いので、よく陳皮、半夏、茯苓、枳実などと配合し、痰湿壅滞による咳嗽、痰が多くて稀薄、膩苔、胸部苦悶などの証に使用される。
もし、肺熱咳嗽で、痰が黄色で粘稠であれば、黄芩、瓜萎などの清熱化痰の薬物を配合して治療する。
2.風痰眩暈、中風痰壅、口眼歪斜、癲癇および破傷風などに用いる。
天南星は祛風解痙の作用を持っているので、よく半夏、天麻などと配合され使用される。
風痰が経絡を阻んで、手足の痺れ、半身不随、口眼歪斜などの証があれば、半夏、白附子、川烏などを配合する。
破傷風に対して、防風、白芷、天麻などを配合する。
【基原】
サトイモ科 Araceae のテンナンショウ属植物 Ariaema consanguineum SCHOTT、A.amurense MAXIM.、その他同属植物の塊茎
【性味】
苦、辛/温。有毒。
【帰経】
肺、肝、脾
【用法・用量】
煎剤、丸剤、散剤。１日０．５〜１．５グラム。