【効能】
清肺降火、滋陰潤燥
1.陰虚燥熱による咳嗽、喀血、粘調痰などに用いる。
天門冬は、肺熱を冷まし、腎陰を養い、燥を潤し、咳を鎮める作用がある。
多くは麦門冬と一緒に使用する。
2.熱病で陰液を消耗したことによる口渇、舌の乾燥あるいは津液不足による消渇に用いる。
たとえば、気陰両傷による前述した病症を治療する三才湯は天門冬と生地黄、人参との配合である。
このほか、腸燥便秘に用いられる。
当帰、肉蓯蓉などの潤腸薬を配合して使用する。
【基原】
ユリ科 Liliaceae のクサスギカズラ Asparagus cochinchinensis MERR.の塊根を湯通ししたのち外皮を去って乾燥したもの
【性味】
甘、苦/大寒
【帰経】
肝、腎
【用法・用量】
煎剤、丸剤、散剤。１日２〜４ｇ。干した根を蜂蜜で１〜２ケ月漬けた後に、１日２〜３個食べる。