【効能】 補腎助陽、固精縮尿 腎陽虚による遺精、滑精、遺尿、頻尿、白色帯下などの病証に用いる。 桑螵蛸は補腎固渋の作用があり、とくに遺尿、頻尿に対する常用薬である。 たとえば「産書方」でには、単味で散剤にし、おもゆで服用して、妊娠期間の頻尿、尿失禁を治療するとある。 「外台秘要」では、竜骨を配伍し、粉末にして塩湯で服用し、遺精、盗汗に使用するとある。 桑螵蛸散は桑螵蛸を主薬として、遠志、石菖蒲、竜骨などを配伍して、腎虚による遺尿、混濁尿、頻尿、遺精、滑精などを治療する。 補腎助陽の効力を利用して、インポテンツにも用いられる。 この他、鹿茸、肉蓯蓉、莵絲子などを配伍すべきである。 【基原】 カマキリ科 Mantidae のオオカマキリ Paratenodera sinensis SAUSSURE、コカマキリ Statilia maculata THUNB.、ウスバカマキリ Mantis religiosa L.、ハラビロカマキリ Hierodula patellifera SERV.などの卵鞘。 【性味】 甘、鹹/平 【帰経】 肝、腎 【用法・用量】 1日2〜4グラム。 【註意事項】 桑螵蛸の作用は助陽固渋であるので、陰虚火旺証、熱証による頻尿には禁忌。

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