【効能】 補腎、活血、止血、続筋骨 1.腎虚による腰痛、下肢無力、耳鳴、難聴、止痛、慢性下痢などに用いる。 「聖済方」は、骨砕補に補骨脂、牛膝、胡桃肉などを配伍して、腎虚による腰や下肢の疼痛に使用する。 「本草匯言」には骨砕補を熟地黄、山茱萸とともに細末にし蜜丸にし、腎虚による耳鳴、難聴および止痛の治療に用いるとある。 「本草綱目」では、単味の粉末を豚の腎臓に入れて煮て服用し、腎虚による慢性下痢に使用するとある。 2.打撲、捻挫あるいは刃傷に使用する。 骨砕補には活血、止血、筋や骨を修復する作用がある。 たとえば骨砕補散は、骨砕補、自然銅、虎脛骨、炙亀板、没薬を粉末にし、日に3〜4回服用し、筋肉、靱帯の損傷や骨折による激しい疼痛に用いる。 「泉州本草」には、単味で酒に浸けて服用し、また骨砕補の粉末を局部に塗布して、打撲傷を治療するとある。 このほか、脱毛症には単味の酒剤で患部をすり塗ると、治療効果がある。 【基原】 ウラボシ科 Polypodiaceae のハカマウラボシ Dreynaria fortunei J. SM. の根茎。シダ植物の仲間に異物同名品が多い。 【性味】 苦/温 【帰経】 肝、腎 【用法・用量】 1日3〜9グラム。 【註意事項】 陰虚内熱証、および瘀血がない病証には服用しない方がよい。

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