【効能】 養胃生津、滋陰除熱 1.熱病が津液を消耗するあるいは胃陰不足による口渇、舌の乾燥などに用いる。 石斛の特徴は胃陰を養い、津液を生化することである。 たとえば「時病論」では、石斛と生地黄の新鮮品に麦門冬、天花粉など養陰清熱薬を配伍して、熱病津傷による煩躁、口渇を治療する。 胃陰不足による口渇には、沙参、麦門冬、玉竹などを配伍する。 2.陰虚で津液が損なわれ、虚熱が退かない場合に用いる。 石斛はよく腎陰を滋養し、虚熱を清ます。 生地黄、白蘞、麦門冬を配伍して用いる。 このほか、明目と強腰膝の作用がある。 たとえば視力減退を治療する石斛夜光丸は、石斛に菊花、莵絲子、枸杞、熟地黄などを配伍したものである。 腎陰不足による腰や膝の無力には、熟地黄、枸杞、牛膝などを配伍して使用する。 【基原】 ラン科 Orchidaceae のセッコク属植物 Dendrobium officinale K. KIMURA et MIGO、D.nobile LINDL. その他同属植物の茎 【性味】 甘/微寒 【帰経】 胃、腎 【用法・用量】 1日3〜8グラム。 【註意事項】 石斛は、滋潤性があり、袪邪をしにくくするので、温熱病には早めに用いない方がよい。 また湿を助けるので、湿温病が燥に化していないときには禁忌。


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