【効能】 活血祛瘀、潤腸通便 1.生理痛、血滞による無月経、産後瘀滞による腹痛、癥瘕、打撲損傷、瘀阻疼痛、肺化膿性疾患、急性虫垂炎などの症候に用いる。 桃仁の祛瘀の力が強い、瘀血阻滞による婦人科の疾患および癥瘕痞塊には、紅花、当帰、川芎、赤芍薬などを配合する。例:桃紅四物湯。 損傷瘀痛には、よく紅花、当帰、酒大黄、穿山甲などを配合する。 肺化膿性疾患、急性虫垂炎の初期はみな熱鬱瘀滞に属し、ゆえに清熱薬を使うと同時に桃仁を補助薬として使用する。 泄熱消癰を助けることができる。 前者に対して、鮮芦根、冬瓜子、薏苡仁を配合する。 後者に対して、大黄、牡丹皮、冬瓜子、芒硝を配合する。 みな桃仁の化滞散瘀の効能を利用するのである。 2.腸燥の便秘に用いる。桃仁は潤燥、滑腸の作用があり、火麻仁、瓜荽仁などを配合する。 その他、桃仁は咳止め作用があり、咳嗽、呼吸困難に輔助薬として用いる。 【基原】 バラ科 Rosaceae のモモ Prunus persica BATCH 、ノモモ P. davidiana FR. などの成熟種子 【性味】 苦/平 【帰経】 心、肝、肺、大腸 【用法・用量】 煎剤、丸剤、散剤。1日1.5〜3.0グラム。 【註意事項】 妊婦には使用しない。

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