【効能】 燥湿健脾、祛風湿 1.湿阻中焦証に用いる。 蒼朮は芳香燥烈で、燥湿健脾の作用が強い、湿阻中焦、運化失調により起った上腹部が張って苦しい、食欲不振、吐き気、嘔吐、倦怠無力感、舌苔が濁膩などの症候には、主薬となる。 常に厚朴、陳皮など行気、燥湿の薬物を配伍する。 痰飲、水腫など湿邪が盛んである病証にも用いられる。 2.風寒湿による痺証や下肢の腫痛、無力などに用いる。 辛は発散、温は燥湿できるので寒湿偏勝の痺証に適している。 発汗作用があるので、外感表証にも用いられる。 羗活、防風、細辛などを配合して、風寒湿偏勝による四肢の疼痛が激しいものに使用する。 湿熱下注による下肢の腫痛、無力には、黄柏を配合すべきで、寒温併用する。 このほか、本品は明目作用がある。 夜盲症、角膜軟化症などに使用する。 単味で服用するか、豚と羊の肝臓と一緒に煮て食べる。 【基原】 キク科 Compositae のホソバオケラ Atractylodes lancea DC. 、シナオケラ A. lancea DC. var. chinensis KITAM. の根茎。 前者に由来するものを茅蒼朮あるいは古立蒼朮と称し、良質品は切断面に白いカビ状物が析出してくる。 【性味】 辛、苦/温 【帰経】 脾、胃 【用法・用量】 煎剤。散剤。1〜4g。

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