【効能】 補益精血、截瘧、解毒、潤腸通便 1.精血虚虧による頭のふらつき、目のかすみ、病的白髪、腰がだるい、下肢の無力、遺精、不正性器出血などに用いる。 製何首烏は肝腎を補い、精血を増し、かつ収斂することができる。 薬性は寒でもなく、燥でもない。 またしつこくなく、理想的な補益薬である。 たとえば七宝美髥丹は、何首烏を主薬として、当帰、枸杞子、莵絲子などが配合され、前述した精血虚虧証に使用する方剤である。 2.慢性瘧病(マラリア)、化膿症、瘰癧(頚部リンパ結節)、腸燥による便秘などに用いる。 生何首烏は補益の効力は弱く、また収斂しない。 截虐、解毒、潤腸通便の効能がある。 たとえば気血両虚の慢性虐病を治療する何人飲は何首烏に人参、当帰、陳皮、煨姜を配合したものである。 瘡瘍による腫痛、掻痒には、防風、薄荷、苦参を配合する。 『本草匯言』は、夏枯草、土貝母、香附子などを配合し、瘰癧に使用する。 精血不足、腸燥による便秘には当帰、麻子仁、黒脂麻などの養血潤腸薬を配合して用いる。 【基原】 タデ科 Polygonaceae のツルドクダミ Polygonum multiforum THUNB.の塊根 【性味】 苦、甘、渋/微温 【帰経】 肝、腎 【用法・用量】 煎剤、丸剤、散剤。1日3〜6グラム。 【註意事項】 泥状便、湿や痰が盛んな者は服用しない方がよい。


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