【効能】 通鼻竅、祛風湿、止痛 1.鼻炎、頭痛、鼻塞、鼻汁などに用いる。 本品は散風通竅で止痛できる。 常に辛夷、白芷などを配伍する。外感風寒による頭痛、および頭風頭痛に対して、解表祛風止痛の効能を持つ。 防風、白芷、藁本などを配合する。 2.風湿痺痛、四肢拘攣などの証に用いる。 祛風湿、止痛の効能を持つ。 単用あるいは威霊仙、桂皮、蒼朮、川芎などを配伍する。 【基原】 キク科 Compositae のオナモミ Xanthium strumarium L. の成熟果実 【性味】 甘、苦/温。小毒。 【帰経】 肺、脾 【用法・用量】 3〜9g。過量に服用すると中毒を生じる。中毒症状は悪心・嘔吐・低血圧・腹痛である。 【使用上の注意】 耳には全株に毒がある。果実の毒性が最も強く、鮮葉は乾燥葉より、若い葉は古い葉より毒性が強い。毒性成分は xanthostrumarin と alkaloid である。 中毒症状は、服用後2日目以後に発生することが多く、上腹部が脹って苦しい・悪心・嘔吐・腹痛・下痢・無力感・煩躁などである。ひどいときは肝障害による黄疸・毛細管透過性増大による出血・意識障害・痙攣あるいは呼吸・循環・腎機能不全による死亡を引き起こす。

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